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アパレルOEM営業の大まかな仕事内容
大まかな営業の仕事はクライアント企業への提案をし、商品の生産から無事に納めるまでになりますが、仕事の内容は多岐に渡ります。
1)クライアント企業の開拓
OEM営業はまず自分の担当するクライアント企業の開拓をおこないます。 自社サービスに需要のありそうな企業を探し、アポイントをとり営業へいきます。
その際に相手企業が今後OEM商品を作るニーズがあるのかをヒヤリングをすると共に、過去に自社で製造したOEM商品の実績を紹介します。
また、その企業に今後進めたいOEM商品の提案をすることもあります。
2)提案後のフォロー
客先がすぐにでも商品を作成する需要があれば生産予定の商品内容をヒアリングし、サンプル作成して見積もりを提出します。
客先がその見積もりと商品サンプルの内容を確認し発注をしてくれれば受注となります。
提案をしてもすぐには商品作成の予定がない場合や需要がない場合もあります。
その場合には今後商品作成したいと思った時に思い出してもらえるように、実績やどのような商品の製造が得意かをアピールする必要があります。
受注が取れたら、商品の生産をします。
工場との納期調整や商品が客先の希望通りに出来上がっているかの確認をします。
場合によっては工程や商品のクオリリティーなどを確認をするために工場まで足を運び指示をします。
3)オーダー取得後の請求書やり取り
最終的に納品するまでのやり取りを行います。
請求書の発行や入金の確認、集金を行う場合もあります。
4)定期定期な提案
定期的に訪問をして提案を行うことで継続オーダーやリポートオーダーをもらえるようになります。
一度オーダーが取れたからと言って受け身な姿勢だと他社へオーダーが取られる可能性があります。
5)生産背景の開拓
近年は円安の影響もあり、コストに悩む企業が多いです。
希望のコストに近づけるような工場背景の開拓や、技術や素材などでメリットのある工場の開拓は常に必要となっています。
場合によっては国内外問わず工場や検品所、生地屋などを訪問し、視察や情報収集も行います。
OEM営業の仕事の流れ
OEM営業はまず自分のクライアントを見つけることから始まります。
イメージがしやすい例はミッキーやキティーちゃんなどとコラボレーションしたキャラクターグッズの製造が挙げられます。
過去のお客様やオリジナルグッズを作成したい企業に営業していきます。
クライアントから、どのような商品を作成したいかヒアリングし、受注が取れたらサンプルを作成します。
サンプルをクライアントに確認してもらい、修正やデザイン変更等繰り返しOKが出たら製品を作っていきます。
工場とも連絡取りながら、クライアントの納期に間に合うように調整を行います。
納品したら請求書を発行し、その後入金確認し一連の流れが終了します。
必要とされるスキル
・スケジュール管理能力
・製品の企画提案が出来る力
・製造に関する知識
・生産管理経験があると製造の流れが把握できるので、クライアントと工場の調整がしやすい
・海外工場を取引する場合もあるので語学力があるとよい
OEM営業の成功の秘訣
クライアントを新規開拓するには企業がオリジナル商品を作りたいかどうかが重要です。
当てなく企業に電話をかけたり訪問しても時間が無駄になってしまうことも多々あります。
OEM営業ではオリジナル商品やキャラクター商品を作る予定があるか見極め可能性のありそうな企業に営業活動を行っていきます。
事前に新製品イベントなど、リサーチに行ったり、企業のニーズを把握する必要があります。
新しくグッズ製品を予定している企業を見抜き営業をかけられるかがOEM営業の成功のカギです。
OEM営業に求められること
「確認を怠らず行う。」
オリジナル製品の作成にあたっては細心の注意を払う必要があります。
クライアントが持っているキャラクターやロゴには決められた色や形があり、よくあるクレームは色が違うといったようなことです。
カラーの工程ではその通りの色が出せないこともあります。
「この色でもいいか」ではクライアントは納得しません。忠実に再現することが求められます。例え小さなことでもクライアントに確認をしなければなりません。
「これくらいでも、いいだろう」はOEM営業では通用しません。
交渉力と調整力が重要
OEM営業は発注を取るだけではありません。クライアントのデザイナーや製造担当者、完成品を検品する検品担当者や配送担当者と打ち合わせして、納期に間に合わせないといけません。
クライアントのデザイナーとの打ち合わせで色変更やその都度、打ち合わせをし、時にはお願いをして変更してもらわないといけません。
そのため、交渉力と調整力が必要になります。
OEM営業に向いている人
アパレルOEM営業が向いている人の4つの特徴を紹介します。
1)企業の未来を予測することが得意
自社の将来と客先の将来の展望を予測してどのような提案をして売り上げに繋げることができるか? を考えることが得意な人は向いています。
2)どんなに小さいことでも確認を怠らない
小さいことだと自分では思うことでも、確認を怠ることで大きな問題になる可能性があります。 どんなに小さいと思うことでも、マメに客先や工場、自社のチームに確認をすることで 問題を最小限に抑えることができ、信頼もされます。
3)客先の真のニーズを把握する力がある
客先企業や客先ブランドの方向性を理解し、どのようなニーズを求めているかを汲み取ることができる人です。
方向性の理解にズレがあると提案も的外れなものになるのでここの目線合わせができることが大事です。
4)様々な人を動かす能力がある
客先だけでなく、工場や自社のメンバーなど多くの人がチームとなって動くことで成り立ちます。
それぞれが気持ちよく、スムーズに質の高い仕事をするためにも人を動かす能力がある人は向いています。
5)コミュニケーションが得意
営業というと売り込むイメージがありますが、 ヒアリングをして、そのヒアリングを元に引き出したニーズに対してワークする必要があります。
そのため、ニーズを引き出すヒアリング能力や形にするための打ち合わせでのコミュニケーション能力がある人が向いています。
客先だけでなく、社内とのやり取りや工場とのやり取りでもコミュニケーションは不可欠です。
言った。言わない。を避けるためにも日頃のコミュニケーションがものをいいます。
また、一緒に仕事をする上で相性も大事です。
商品作りをする上でちょっとしたニュアンスを汲み取れたり、多くを伝えなくても理解することができるなどコミュニケーションコストをかけずに仕事ができる人は重宝されます。
打ち合わせややり取りで楽しいと感じさせる人柄であることも大切です。
6)受け身ではなく積極性がある
オーダーを取るためには、受け身ではなく、 誰かに指示をされなくてもある程度自分で仮説を立てて動ける積極性を持った人が向いています。
積極性がないと、客先に忘れられて気づいたらオーダーが他社に行っていた。なんていうことになる可能性も出てしまいます。
また、提案だけでなくコストやスケジュールなどの交渉ごとを積極的にできる姿勢も大事です。
OEM営業に向いていない人
一方で、アパレルOEM営業が向いていない人の特徴というものもあります。
1)臨機応変に対応できない人
オリジナルグッズの製造では工場の製造ライントラブルなど、様々なトラブルがつきものです。このトラブルにも適切に対応しなければなりません。
そうならないように余裕のあるスケジュール管理が必要となります。
そこでもトラブルは起こってしまうので、その時々でベストな改善策を考えます。
2)感情的になる人
クライアントの都合だけでなくトラブルによる予定変更なども冷静に対応しなければなりません。自分の思う通りにスケジュールが進まないこともあります。
この時に感情的になったり怒ったりしては、周りを不快な思いをさせるだけでなくクライアントの信頼をもなくしてしまいます。
このため、何事にも動じず冷静に対応できるか重要です。
3)落ち込みやすい人
受注が取れないこともありますのでその度に落ち込んでいては仕事になりません。
前向きでひたむきな気持ちが大事です。
クライアントからクレームを言われたり、𠮟られることもあるでしょう。
その時に気持ちを切り替えて仕事を進めてなくてはいけません。
アパレルOEM営業のやりがい
アパレル業界は経済の流れに左右されやすい業界ですが、一方で求人の増加傾向にあるのがOEM営業です。
近年、アパレル企業が企画やデザイン業務を外注する流れが進んでおり、企画提案力に優れていながらクオリティーが高く、コストメリットのある背景を持っている生産会社が重宝されています。
そこで必要なのが、OEM営業の企画営業力です。
単に言われたものをそのまま形にして生産するだけではなく、クライアントの要望を先読みして提案をし形にしていき、クライアントの売上に貢献することが必要です。
また、営業活動が企業の売り上げや利益に直結する点が成果もわかりやすくやりがいを感じます。
そのためには、
・提案方法のアイディア出し
・売り上げに貢献できる施策
・マメなコミュニケーション
などが必要となってきます。
要望を先読みし提案できるようになると「あなたにお願いしたい」と言われるようになるので、 その点もやりがいになるでしょう。
アパレルOEM営業で必要なスキル・適性は?
アパレルOEMの営業をするには特に必要なスキルや資格はありません。
多くの営業が服飾の勉強すらしていない人が多いです。
ただ、いくつか持ち合わせておくと良い点があるので紹介します。
アパレルOEMの営業をするには特に必要なスキルや資格はありません。
多くの営業が服飾の勉強すらしていない人が多いです。
ただ、いくつか持ち合わせておくと良い点があるので紹介します。
1)コミュニケーション能力
客先と打ち合わせをして商品として形にするためには
客先が何を求めているのか?をヒアリングをする必要があります。
求めていないものばかりを提案をしたり、コミュニケーションが上手に取れずにスムーズに仕事が進まないと客先から「お願いしたい」と言われなくなります。
2)積極性
営業として積極性は必須です。
常に、情報にアンテナを張って提案をしていく姿勢が必要です。
とはいえ、自分の売りたいものを一歩的に押すのではなく、客先へのヒアリングやコミュニケーションをした上での提案が必要です。
3)ファッションが好きであるということ
ファッションのデザインについて特段詳しくなる必要はありませんが、最低限ファッションが好きだというマインドは必要です。
また、ファッションのお仕事に関わるからには最低限の身だしなみは必要です。
特別おしゃれでなくても良いですが、清潔感がありクライアントにあった服装をすることが必要です。
4)ファッションに対する最低限の知識
客先と打ち合わせをして形にして行くのに最低限の
・ブランド知識
・ファッションテイスト
などは必要です。
これがないと客先とコミュニケーションをうまく取って形にして行くことが難しく、客先の要望からズレてしまう可能性があります。
5)コストやスケジュール感覚
コストを無視して企画・生産をしたら利益が少なくなりますし、スケジュール管理がなっていなければ納期遅延してしまいます。
商品を企画し、生産をして納品するにはコスト感覚とスケジュール管理能力が必要です。
6)チームワーク能力
アパレルの仕事は営業だけでは成り立ちません。
・企画
・工場
・生地屋
などがチームとなって仕事をします。
その中枢にいるのが営業です。
営業の指示でチームが動くのでリーダーシップ能力が必要となります。
また、営業、デザイナー、生産管理、パタンナーで役割がはっきりと分かれているのではなく、全体の状況を常に共有しながら、チーム一体で動くので、チームとして商品ををお客様の希望通りの
・納期
でいかに納めるか。ということがなにより大事になるため、全体を見ていく能力も大事です。
7)マメな連絡、クイックな対応ができる
客先の問い合わせや報告など連絡をマメにすることは重要です。
客先が気にかけていることは
・品質
などです。
良いことばかりではなく、何か問題があった時にもマメに報告をしてクイックに対応ができる能力が必要です。
8)自社の強みを理解している
自社の強みを理解せずに提案をしても、オーダーにはなかなか繋がりません。
自社の強みを理解しながら、客先の求めているものを提案できる能力が必要です。
9)決断力がある
・スケジュール
・コスト
・生産背景など
OEM営業の平均年収
25~29歳 384万
30~34歳 400万
35~39歳 570万
OEM営業は営業経験や、語学力、工場のとの調整など、幅広い能力が必要になり、即戦力が求められています。
その分アパレル業界の年収の中では比較的に高めです。
現在では多くのアパレル企業が生産業務を外部へ委託していることが多く、OEM営業の需要は高まっています。
やりがいを求めている方はおすすめの職種になります。
アパレルOEMでは多くの場面で日々決断をすることが多いです。
1日に複数の決断をしなければならないことも多いため、一つずつにかける時間をかける時間がなかったり、納期の関係上瞬時に判断をしなければならない時もあるため、責任を持って決断力ができる能力が大事です。
いかがでしたか?
ファッションに関する特殊なスキルや能力はないけれど、洋服が好きでコミュニケーション能力や積極性に長けている方は是非OEM営業のお仕事を視野に入れてみることをオススメします。