投稿日:2020年4月14日 | 最終更新日:2024年1月10日
ニットデザイナーは、素材選びから1本の糸作り、デザイン画作成まですべてに関わります。
糸やマシーン(編機)についての知識も必要です。工場で大量生産される既製品のデザインを担当する場合も、初歩的なマシーンの知識は必須です。
ニットは大きく分けて機械編みと手編みがあります。
製品として売られているのは、主に機械編みで自分のデザインをコンピュータに落とし込み作成します。
手編みの場合は手編みの本や雑誌のために毛糸メーカーから依頼を受けて作成することが主です。機械編みも手編みもニットの特性を熟知していなければなりません。
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ニットデザイナーの現状
ニットを専門的に学習できる学校は数少なく、布帛デザイナーやパタンナーに比べるとニットデザイナーは希少になってきます。
会社でも教育できる環境は少なく、現役で活躍しているデザイナーも少なくなります。
即戦力としてある程度経験のあるニットデザイナーは重宝されます。しかしニットデザイナーは女性が多い職種で結婚・出産により退職する方が多く人材不足や教育不足になっているのが現状です。
ニット製品ができるまで
糸を選ぶ
デザインのイメージに近い糸を糸ブックから選んでいきます。糸を選ぶ基準は糸の細さや混率、糸の種類から選んでいきます。
イメージに合う糸がなければ、糸会社や工場に相談して太さ・混率・糸の種類のイメージを伝えれば、提案していただくことも出来ます。
別注色として糸を作れる場合もありますが、作成可能な最低ロットがありますので生産数を考慮した上で発注しましょう。
また最近ではウールや綿でも洗濯できるニットも増えています。糸会社や工場が堅牢度の試験や検査をしているので洗濯できるか確認しておくことが大切です。
編地スワッチ依頼
糸1本から編地の風合いを想像することが出来ない場合、1stサンプルを依頼する前に編地スワッチを依頼することが出来ます。
製品で見るのとは、また違いますが、大体のイメージはつかむことが出来ます。
糸を決めたときに再現したい編地をイメージしておくことが大切です。
そして、そのイメージを工場に伝えます。
メールやFAXで伝えることもありますが電話や直接工場へ出向き編地の依頼することでイメージ通りの製品が出来上がってきます。
工場や商社の技術者と直接顔を合わせて会話することも大切です。