投稿日:2018年6月25日 | 最終更新日:2024年1月10日
アパレル生産管理とは?
「アパレル生産管理」は、洋服のデザインが決定してから製品になるまでの生産工程を、経営と販売の計画に沿って管理していくお仕事です。
各製品に適した工場(自社工場や提携工場)への発注から納入までの一連の業務を全て行っていきます。
工場とのパイプ役のほか、品質を維持したままコストを削減する原価交渉や工程管理が主な業務となります。
また、量産だけでなくサンプルの確認や伝票作成やチェック、品番の管理、商品タグ・下げ札や品質表示の印字の確認など、細かい作業も業務に含まれます。
製造過程で不具合やクレームなどが発生したときは、原因を特定し生産工程の見直しなどを指示します。スケジュールの緻密な計画、工場のマネジメントが、手腕の発揮される部分です。
ウインネットで扱っている案件の「アパレル生産管理」職は、主に「OEM・ODMメーカー」、「繊維専門商社」で活躍しています。
近年では、国内・国外の「縫製工場」「生地等の原料や素材工場」でもアパレル生産管理職が活躍していますが、後者は同じ生産管理という職種でも業務内容は少し異なり、専門性が高く扱う製品や工場の特性により大きく異なります。
OEM・ODMメーカー、繊維専門商社での生産管理業務の主な流れは、以下のようになります。
生産管理の主な流れ
◆MDやデザイナーによって企画・デザインが具体化された後、量産の数量、原価の管理や品質管理といった部分はMDと、納期管理の部分は店舗や営業と、連携をとりながら業務を進めていきます。
◆製品の特性、種類、品番別などで生産する工場を選定します。工場の場所、技術力やキャパシティ、スケジュールや工賃など様々な条件を考慮し工場を選んでいく必要があります。
◆MDや営業と構成した生産計画に基づき、品番・色別・サイズ別の最適な生産数量を算出・決定します。数量が決定したら商品構成に基づいて、アイテム・品番ごとに使用する素材を選択し、手配していきます。
ニットであれば糸、布帛製品であれば生地をテキスタイル企業などから調達します。糸の目付(重さ)や、用尺(生地の必要量)を計算し、数量に過不足のないよう発注します。
◆素材と同時に、アパレル製品に不可欠である「副資材」を副資材会社から調達します。副資材はアイテム、品番ごとに必要な品質絵表示や、下げ札、アテンションタグ等です。素材と同様に数量をしっかり計算し、数量に過不足のないよう発注する必要があります。
◆製品ごとの工賃、素材、副資材などを算出し、原価を管理します。適正な価格で製品を作るためにとても重要な業務です。工場との工賃交渉も行います。
◆商品をいつまでに納めるか、納期を計画・管理します。製品を適正なタイミングで販売できるよう、生産の進捗確認もこまめに行います。仕上がった時点で品質をチェックします。工場とのコミュニケーションの中で、必要であれば工場に出向き直接商品や納期を確認することもあります。
生産管理という職種は、アパレル業界の中では比較的地味な業務が多く、目立ちにくい仕事が多いですが、社内の売上や予算管理をしている様々な部署とのコミュニケーションも有り、会社の売上を支えているというやりがいを身近に感じることができるお仕事です。
近年は、海外工場とのやり取りも必要不可欠な為、メールや電話で英語や中国語を使うことも頻繁にあります。商品の輸出入やコスト等に携わることから貿易実務まで担当する職場も有ります。