投稿日:2019年1月25日 | 最終更新日:2024年1月11日
生産管理・品質管理に関連する用語解説
- ■バルク(bulk)
- 大量一括で流通する商品。現物生産、量産のこと。
- ■納前検品(納品前検品)
- 量産が納品される前に最後に確認するサンプル →「納前サンプル(納品前サンプル)」(納前サンプルは、工場やメーカーとの確認が終わったら、取引先に納品することが多い)
納前サンプルをs検品すること→「納前(納品前)検品」
量産と同じ納品方法で製品1品番につき各カラー、サイズを検品し、結果は工場やメーカーにフィードバックする。1サイズのみの場合や、斜め出しなどになることもある。
- ■副資材
- 織ネーム(ブランドネーム)、プリントネーム、洗濯ネーム(品質絵表示ラベル)、サイズラベル、下げ札、各種タグ、仕上げ袋等
- ■ハンガー納品
- アパレル物流の方式のひとつで、商品の型崩れなどを防止するためにハンガーに吊るして納品すること。
- ■色泣き
- 白を含む濃淡のある生地に、濃色部から染料が流れ出し、淡色及び白場を汚染させる事。
- ■汗堅牢度
- 染色した繊維製品の汗に対する変退色及び汚染の程度
- ■糸始末不良
- 縫い始めや縫い終わりの糸端の切り忘れで、長い物または切り残しが不適切な物。
- ■シームパッカリング
- 縫い目の近辺に発生する縫いじわがやや規則的に続いたもの
縫い糸の張力が強すぎた時等に、生地の織り組織がひきつれることによって発生しますので、下糸張力を最小限の張力にし、上糸は下糸に合わせた張力に設定したり、細く、すべりの良い糸、伸びの少ない糸を使用し、縫い目のピッチをできるだけ大きくする等で軽減できる事もあります。
また、針が貫通するときに生地の織糸が周囲に押し広げられたり、針の上昇・下降時に針とともに生地がたわむときに発生しますので、針貫通時、生地との抵抗を極力小さくするため、針と糸をできる範囲で細く、針落ち部や押え裏の逃げ溝を小さくして生地のたわみを防止します。
※織り密度が高い生地はパッカリングが発生しやすいので、特に注意が必要
- ■洗濯堅牢度
- 染色した生地の洗濯による変退色の程度及び、他の洗濯物への汚染の程度
- ■染色堅牢度
- 日光,洗濯,汗,摩擦,酸,アイロン等各種の外的条件に対する染色の丈夫さの度合。
染料で染色された染色物や、顔料捺染、原液着色などで着色された、これらに対する抵抗性を染色堅牢度といい、日本においては日本工業規格により試験方法や重要な標準、機器等が規定されている。
通常、堅牢度の数値は1級から5級までを半階級刻みで表します。数値が大きいほど良い結果を表し、5、4-5、4、3-4、3、2-3、2、1-2、1の順で低くなります。
国際的には、各項目の染色堅牢度試験法として国際規格ISOがある。
- ■昇華堅牢度
- 生地が染料の「昇華」により他の衣料を汚染させる恐れがないかの程度
- ■スナッキング
- 縫製時に摩耗したミシン針などで生地を引っ掛けて起こる糸の引きつれによる不良状態のこと。 生地だけでなく、セーターやニット製品などの目の粗い編み物素材でも糸引きによって同じ状態が起こる。
- ■耐光堅牢度
- 染色した繊維製品の日光、電灯(蛍光灯)などの光に対する変退色の程度
- ■たすきじわ
- 首の付け根から肩甲骨~脇のしたへ向かい斜目八の字に出るしわ。
原因として、前の肩先点(ショルダーポイント)の位置が低い(前肩丈が足りない)事やアームホールが小さすぎたり、前後のバランスが合ってなかったり、衿ぐり全体が小さい場合等がある。
- ■ドライクリーニング堅牢度
- 染色した繊維製品のドライクリーニングに対する変退色及び汚染の程度
- ■縫い目スリップ
- 縫い目に力がかかったときに、その部分の布地の構成糸が動いて縫い目が開いたり、縫い代が抜けること。
縫い目滑脱と同意語
アームホール背側、カフス付近、背中心の縫い目や、タイトなシルエットのスリット部分やダーツ部分、脇・後ろ中心の縫い目など、着用中の動作により力がかかりやすい箇所が縫い目スリップ(滑脱)しやすいです。
絹・レーヨン・ポリエステルなどの薄地の素材や、ガーゼ等の織り組織の密度の粗い物、サテン等の朱子織で表面がツルツルとして滑りやすいタイプの糸で織られた素材等が起こりやすい生地
- ■縫い外れ
- 布地の端を縫うとき、縫い目が生地から外れること。
- ■ホルムアルデヒド
- 有機化合物の一種で、刺激臭のある無色の可燃性の気体。最も簡単なアルデヒドで毒性は強い。
濃度によって粘膜への刺激性を中心とした急性毒性があり、蒸気は呼吸器系、目、のどなどの炎症を引き起こし、皮膚や目などが水溶液に接触した場合は、激しい刺激を受け、炎症を生ずる。
ホルムアルデヒドはWHOの下部機関である国際がん研究機関によりグループ1の化学物質に指定され、発癌性があると警告されている。
用途としては、接着剤、塗料、防腐剤などに幅広く使用されている。
シックハウス症候群の原因物質の一つとされる。
厚生労働省の「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」(厚生省令第34号)で、ホルムアルデヒドに関する繊維製品の規則基準では
(A)生後24ケ月以内のベビー下着、寝具などでは 約15μg/g以下
(B)一般の下着、寝衣、手袋及び靴下などでは75μg/g以内
- ■ピリング
- 生地の表面が摩擦されて毛羽立って絡み合い、小さな球状の毛玉(ピル)を生じる現象。
その発生原理は、生地を構成している繊維が摩擦によって引き出され、これが互いに絡み合い玉状になる。
毛玉は、綿等の天然繊維でも起きるが、綿などの天然繊維は、繊維が比較的弱いため、毛玉ができても、摩擦によって自然に擦り切れて落ちてしまい、毛玉として表面に残らないこともあり、目立ちにくい面もあるが、ポリエステル等の合成繊維では多数の毛玉が発生しやすく、見た目を損なうことがある。
毛玉は、一般的には、織物より編物(ニット)の方が出やすく、 織物の中では一般的に平織(ブロード)より朱子織(サテン)の方が、出やすい。
- ■摩擦堅牢度
- 摩擦により他のものを汚染する度合
乾燥した状態でこする乾摩擦試験と、湿った状態でこする湿摩擦検査の二種類がある。
- ■目とび
縫い目の構成において,糸のからみ合いが行われないこと。縫いとびともいう。
ミシンにおいての主な目とび原因
針の磨耗、曲がり (家庭用、職業用ミシン)
内釜の針傷(家庭用ミシン水平全回転釜仕様)
外釜の傷(職業用ミシン垂直全回転釜仕様)
針板部分の針傷 (家庭用、職業用ミシン)
上糸を釜の剣先がすくい取るタイミングの狂い(家庭用、職業用ミシン)
針と剣先の間隔不良。
- ■剣ボロ
- シャツやジャンパー等の袖口あき処理方法の一つ
枚袖の袖口に切り込みを入れ、そのボロ隠しのために当てた布の先の形が剣のようになっていることから、このように呼ばれている。
類義語- かんぬき止め
- あきみせ
- イッテコイ
- スリット
- ■洗濯ネーム(洗濯表示)
- たいてい衣服の裏に縫い付けられていて、下記の情報が入っている。
- 使用されている繊維の割合の百分率(%)
- 家庭洗濯やドライクリーニングの取り扱い表示
- 表示者の住所・電話番号